MinatoのBlog

東京中央区のシステム制作会社「株式会社Minato」の公式ブログです。IT関連のニュースや作ってみたもの・試したことなどを書きます。スマホアプリ・Web開発・IoTなど

インドの420円スマホの価格の仕組みを調べてみた

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みなさん、こんにちは。
スマホの見過ぎで首が曲がってしまいました、あんどうです。

すごいニュースです。インドの会社が420円でスマホを発売するらしいです。 でも、普通に考えて420円ってあり得ないですよね。原価割れしてますよね。

一体どんな仕組みなんでしょう?拙い英語力で調べてみました。

この記事の概要

  • インドで420円のスマホが発表された(スペックも悪くない)
  • 大手メーカーは猛反発している
  • どんな仕組みで その価格が実現可能だったのか調べてみた

目次

インドの企業が420円でスマホを発売


2016年2月18日インドの地場メーカー Ringing Bellsが驚くべき発表をしました。

価格が420円のスマホ

なんとスマホ本体の価格が251ルピー(日本円では約420円)という破格のお値段なのです。

インドだから物価が安いんでしょ?とお思いかもしれませんが、インドでのタバコの価格が一箱200ルピー程度なので、物価の違いによる安さというわけではないようです。

18日に予約開始だったようですがアクセスが殺到し、サイトが落ちたほどの人気ぶり。

ちなみにインド国外への発送は行ってないそうですので、日本からの購入はできません。

スペックはそれほど悪くない


引用:Freedom 251 india first most affordable smartphone by ringing bells.

  • 4インチのqHDディスプレイ
  • CPUは1.3GHzのクアッドコア
  • 1GBのメモリ
  • ストレージは8GB内臓(外付けのSDカードを32GBまで追加可能)
  • 3.2メガピクセルのカメラ付き
  • 1450mAhのバッテリー

悪くなさそう。普通に動きそうなスペックですね。
420円でこのスペックは普通ではありえないです。

スペック上では動きそうでも、本当に使えるの?という疑問を持った方、安心してください。 動画がありますよ。

動かしている動画

www.youtube.com

サクサク動いているように見えますね。

大手メーカーの反応

この価格に対して大手メーカーは猛反発をしているようです。
他のメーカーからすると、こんな値段で売られたら困りますよね。

インドの世界最安420円スマホ販売 大手メーカーは「不可能だ」と猛反発(1/2ページ) - 産経ニュース

「この機種を3500ルピー(約5800円)以下で売ることは不可能だ」

ということですが、一体どういう仕組みでこの価格を実現しているのでしょうか?

価格の仕組みを調べてみた

(TOEIC500点程度の英語力なので、間違っている箇所があると思います。 その際はご指摘いただけると幸いです。)

公式サイトを見てみた

Freedom 251 india first most affordable smartphone by ringing bells.

We have a complete in-house product testing set-up in India. With best-in-class features, Freedom251 is the Indian smartphone brand at highly affordable prices.

すべてインド国内でやってるから安いんだよと(たぶん)書いてあります。

いくら物価が安いとはいえそれはないでしょう〜

…ないですよね?

社長が答えている記事がありました。

Ringing Bells suspends orders for Freedom251 for 24 hours: The Hindu - Mobile edition

原価は2500ルピー

Ringing Bells’ President Ashok Chaddha said manufacturing cost of the phone is about Rs. 2,500, which will be recovered through a series of measures like economies of scale, innovative marketing, reduction in duties and creating an e-commerce marketplace. By going for Made in India components, we can save on the 13.8 per cent duty.

  • 製造コストは2500ルピーくらい(つまり販売価格の10倍)
  • しかしそのコストは、大量生産、革新的なマーケティング、減税、ネットショップなどによってリカバー(削減?回収?)される
  • インド国内で製造すれば13.8%の税金を削減できる

つまり、普通に作れば2500ルピーのところを大量生産することで250ルピーまでコストを落とせるということでしょうか…?
回収という意味で考えると、(このスマホ上限定のアプリマーケットなど)別に収益を生む仕組みがあるとも捉えられます。

政府の助成金は受けていない

Mr. Chaddha also rejected speculations of the handset being subsidised by the government.

ネット上では政府の助成金を受けているのだろうという予測がされていますが、それも違うようです。

資金は借金と株から来ている

The money will come in the form of debt and equity (1.5:1),” he said.

資金は借金とequity(株のこと?)を1.5:1の割合で準備するようです。

株は…

Mr.Chaddha added the equity is being met by the promoter family of the company that is “engaged in agri—commodities business” in Uttar Pradesh but declined to give further information.

  • 株はpromoter family(プロモーション会社のことでしょうか?広告代理店?)によってゴニョゴニョされている(読めないです)
  • しかし、これ以上の情報は出せない

みたいなことが書いてます。

まとめ

インドはIT教育に熱心な国ですので、てっきり国の補助があるものだと思ってしましたが、違いました。

本当に「国内で大量生産したから安い」ということなのでしょうか。
仮にこの価格で生産できたとしても、ほぼ利益を乗せられないでしょうから、まずは普及させて、出来上がったマーケットに対して別のビジネスを仕掛ける流れでしょうか。

どちらにせよ、この価格での販売はすごく思い切ってますね。 新しい情報が入りましたらこの記事を更新しますので、ブックマークを忘れずに!